小児循環器

小児循環器外来について

小児循環器外来

お子さまの心臓や血管などに何らかの異常が疑われる場合には、小児循環器外来で対応いたします。新生児、乳幼児、児童から高校生までを対象にしています。また、成人になった先天性心疾患に関しても、当院にてフォロー可能です。
小児循環器学会の認定する小児循環器専門医が診療いたします。

学校心臓検診で異常を指摘された場合、胸痛や動悸(胸がどきどきする)などの訴えがある場合、心雑音を指摘された場合など、当院で精査することが可能です。また、川崎病罹患後の定期フォロー、心室中隔欠損症や心房中隔欠損症、その他の先天性心疾患の術前・術後のフォローに関しても当院で実施することも可能です。経過の中で、手術やカテーテル治療の必要性がでてきた場合には実施可能な医療機関に紹介いたします。
心臓超音波検査、心電図検査、ホルター心電図検査、胸部X線検査などを実施することができます。火曜日の午後に小児循環器外来の専用枠を設けていますが、どうしても時間が合わない場合には他の時間で調整させていただきますのでご相談ください。

小児循環器外来で扱う主な病気や症状

  • 心雑音
  • 川崎病
  • 先天性心疾患
  • 心臓弁膜症
  • 不整脈
  • 心筋症
  • 胸痛
  • 動悸
  • など

心雑音

小児循環器外来を受診されたお子さまには、簡単な問診などに続いて心雑音の有無をチェックします。心臓に何らかの病変があるときは、心臓が収縮もしくは拡張する際に異常な雑音が聞こえたりするからです。もっとも、心雑音を聴取したからと言って、必ずしも治療が必要なわけではありません。当院では、様々な検査を行ってお子さまの心臓の状態を診断いたします。

なお、心雑音は機能性心雑音(無害性心雑音)と病的心雑音の2種類に大別できますが、後者は心臓に何らかの異常があるために生じる雑音です。さらに詳細な検査を行い、心室中隔欠損や肺動脈狭窄、心房中隔欠損、動脈管開存などの病気を確定していきます。病的なものかどうかは聴診だけでも概ねの判別は可能ですが、それに加えて心電図や心エコーなどによる検査を行うことによって、ほぼ確実な診断がつき、以後の方針が立てられます。

不整脈

心臓は血液を全身に送り出すために絶え間なく収縮を続けています。この収縮のリズムの異常が不整脈と呼ばれるものです。不整脈は大きく分けて3つの種類があります。①脈の遅くなる「徐脈」、②速くなる「頻脈」、さらに、③脈が飛ぶ「期外収縮」です。子どもでは、日常の生活のなかで症状があることは少なく、学校での心臓検診で初めて異常を指摘されることが多いです。当院では心電図検査によって不整脈の有無を診断します。必要ならば24時間連続して心電図を撮影するホルター心電図も実施することによって、より確実な不整脈の診断を行います。また、子どもの場合には心臓の構造の問題があって不整脈が起こることがあります。心エコーによって実際の心臓の構造や機能を確認して問題がないかを診断していきます。

先天性心疾患

お子さまの中には、生まれつき心臓に問題を抱えており、治療が必要となる方もいらっしゃいます。生まれてすぐに分かるケースだけでなく、何らかの兆候がきっかけとなって心臓の異常が見つかることもあります。具体的には、心臓の壁の穴、弁や血管の狭窄、その他形態に異常のある場合などがこれに当たります。生まれてくる赤ちゃんの1%に何らかの心疾患を認めるとされており、先天性心疾患は決して珍しいものではありません。経過観察だけで治療が不要なものもありますが、中には早くに治療しなければいけない疾患もあります。
先天性心疾患は心エコー検査によってほとんどが診断可能です。また、当院では生まれたばかりの新生児から検査が可能です。下に挙げるような症状がある場合には、一度当院にご相談ください。

先天性心疾患の場合には以下のような症状があります。お子さまが、このような状態が続く場合には、遠慮なくご相談ください。

  • 体重がなかなか増えない
  • 母乳やミルクの飲みが悪い
  • 呼吸が速い、苦しそうな呼吸をする
  • 脈が速い
  • 顔色が悪い、チアノーゼがある
  • 元気がない
  • よく汗をかく
  • など

代表的な先天性心疾患

  • 心房中隔欠損症
  • 心室中隔欠損症
  • ファロー四徴症
  • 心内膜症欠損症(房室中隔欠損症)
  • 両大血管右室起始症
  • 肺動脈弁閉鎖症
  • 単心室症
  • 左心低形成症候群
  • 大動脈縮窄症
  • 卵円孔開存症
  • 動脈管開存症
  • 肺動脈狭窄症
  • 大動脈狭窄症
  • 大動脈2尖弁
  • 冠動脈瘻
  • 僧房弁閉鎖不全症
  • 三尖弁閉鎖不全症
  • など

後天性心疾患

生まれたときは健康でも、小さい頃に心臓病にかかることもあります。後天性心疾患は、生まれた後にかかる心臓の病気です。全身疾患の徴候の1つとして起こることが多く、成人に起こりやすい狭心症や心筋梗塞といった病気はあまり見られません。川崎病などの冠動脈の病気、心筋症などの心筋の病気、大動脈弁狭窄など心臓弁の病気などがここに含まれます。

このうち川崎病は原因不明の病気のひとつであり、アジア人に多く見られます。冠動脈瘤を発生すると、心筋梗塞のリスクが高まります。川崎病には、日本では年間1万人以上が罹患しており、小学校入学までにおよそ100人に1人が川崎病にかかるとされています。冠動脈に瘤ができるのは、そのうち3~5%です。川崎病にかかった場合には、こういった冠動脈の問題がないかどうかの定期的なフォローが必要となります。

心筋症は、心臓の筋肉に生じる病気であり、呼吸が苦しくなったり、皮膚がむくんできたり、疲れやすくなったりします。心筋が肥大する肥大型心筋症、心室筋が薄くなる拡張型心筋症、心臓の拡張が障害される拘束型心筋症などがここに含まれます。特に拡張型心筋症は1歳未満のお子さまに発症するケースも多いと言われています。心筋症の一部は、遺伝子異常やウイルス感染、免疫反応など原因が明らかになっている疾患群もありますが、多くは依然として原因不明のままです。かつては、不治の病という印象もあった「心筋症」ですが、薬物療法やペースメーカなどの治療法の進歩があり、早期に診断して有効な治療を行うことによって、将来の悪化を防ぐことが出来ます。

胸痛

胸痛を訴えるお子様は比較的多く、当然のことながらご家族は心臓の病気を心配されます。ただ、実際には心臓以外が胸痛の原因であることが多く、心疾患が胸痛の原因になることは5%未満とされています。また、特発性(原因が分からない)の場合が半数以上と言われています。心臓以外の可能性としては、胸壁(筋肉、骨格、皮膚由来)、呼吸器、心因性が比較的多いとされています。当院では、まずは心エコー検査・心電図検査を実施して心臓の異常がないことを確認します。そのうえで、胸郭や呼吸器の異常が疑われる場合には胸部X線検査を実施して異常がないか確認します。また、問診等から心因性の胸痛が強く疑われる場合には、家族の方の希望があれば当院の心理・発達外来でフォローさせていただきます。
お子様の胸痛が心配な際は、当院の循環器外来を受診ください。

  • ふうせん
  • ふうせん
  • うさぎ
  • りす
  • どうぶつ